ケープ・ライトのdiary

20080331

20080331-2.jpg


夕方、仕事場から出ると虹が見えた。
しばらく眼が離せなかった。

空が広いのは豊かな事だと思う。
そんな環境に感謝する。

この広い空がいつまでも続きますように・・・。

20080329

200803292.jpg


20080329.jpg



京都、円山公園の近くに長楽館という100年も前に建てられた洋館がある。それはそれは立派で風格があって、以前から前を通るたび気になっていたのだが、ずっと何の建物かさえ分からず、その佇まいに足を止めるだけだった。

きょう結婚式を撮影させていただいた、アメタニさんとフミヨさんはそんな長楽館で結婚式を挙げた。

映画のセットのようで全てが本物、現役の建物にふたりの姿は良く似合う。真剣にカメラを見ても、お互い顔を合わせて笑ってみてもアメタニさんとフミヨさんの表情は美しく幸福感に溢れている。

アメタニさんは朝からずっと「嬉しい」というコトバを連発していた。
「こんなに多くの人達がきょう集まってくれて本当に嬉しい」と。ぼくだってそんなアメタニさんの表情を見るだけで嬉しくなる。そしてここへ集まった全員がそんな嬉しい気持ちを共有しているようだ。

披露宴だってサービス精神に満ちていた。マジックショー、新郎新婦生演奏ライブ、先輩夫婦によるサプライズケーキカット、屋根から降る桜吹雪・・・数えて行けばきりがない。皆で最初から大笑いで休む暇がない。

思えば朝は冷たい雨だった。
結婚式が進むにつれ春の日差しが満ちてきてすっかり晴れやかな青空になっていた。

円山公園のしだれざくらの前や(随分咲いていました!)八坂神社で写真を撮ったりもした。
許されるならずっと、ふたりの写真を撮っていたかった、何枚も何枚も・・・。
こんな日は、カメラマンになって良かったと心から思う。そして、ふたりに出会えたことに感謝する。

ありがとうございました。ほくはむっちゃ嬉しい。

20080328

20080327.jpg


ぼくが住む西宮は桜が多くて有名だ。
そして皆桜が大好き。

娘が通う保育園は「にこにこさくら保育園」、JRの最寄り駅は「さくら夙川駅」そんな具合にさまざまなものに“さくら”が登場する。

近くの夙川公園の桜の蕾は日に日に膨らんで、水曜に初めて花を咲かせた。ひとつ咲くと後はポップコーンのようにポンポン弾けてくる。音はしないけれど。。。そんな様子を見ると、木が生きていると実感する。きょうは随分花の数が多くなっていた。

公園には明日から屋台が出るようだ。大勢の人がここを訪れ、桜を見上げて「きれいやな~!」なんて歓声を上げることだろう。

平和な中、この季節が巡ってきたことを幸福に思う。

20080322

20080325.jpg


昨年10月に結婚式の撮影をさせていただいたお客さまの家に遊びに行った。

結婚式が終わったら新居へ遊びに行くという約束をしていたんだけど、伸び伸びになってしまっていた。この日、クニヒロさんとミチさんとは5ヶ月ぶりの再会!二人が持つまったりした雰囲気が全く変わっていなくて嬉しかった。

一緒にすごす時間はとっても楽しい。
ミチさんの手料理をご馳走になったり、結婚式や新婚旅行の写真を見たり・・・。気がつけばビールやワインが何本も空になっていた。料理は美味しいしアルコールは進む。そしてこんな日は時間も早く進む。
「ああ、あかん。終電の時間や!!」
なんて焦りだしてぼくはふたりの家を後にした。

ああ、なんて楽しい夜!
今度は花見にでも行きましょうか!!

20080316

20080320.jpg


何だかものすごく濃密な一日だった。その事を手短に書こうと思う。


ぼくの友人でフルート奏者のオーツカさんという女性がいる。エネルギッシュでいつも刺激を与えてもらう素敵な友人だ。そんなオーツカさんが結婚することになり、本日結納の日を迎えた。

実は結納の撮影は今日が初めて。いくらカメラマンという職業だとはいえ、人の家に上がりこんで緊張して引きつった人たちの写真を無遠慮に撮るのは勇気がいる。そんな心配をしていた。だけどいざ蓋を開けてみれば皆緊張していたのは「本日はお日柄も良く・・・。」で始まった最初の数分だけで、あとはザックバランに話が行き交い朗らかな空気になった。
お日柄もよろし、外で記念写真など沢山撮って、オーツカさんも旦那さんのアンドウさんもお父さんお母さんもぼくだって楽しい。オーツカ家にあったビデオカメラを勝手に回したりして、わいわい楽しんだ。素敵な家族だ。結婚してからもこんな雰囲気で楽しい家庭になるんだろうな、と想像できる。
友人として「オーツカさん、良い旦那さん見つけたね!!」って心から祝福します。オメデトウ!!

そんな余韻を持ったまま尼崎のオーツカ家を後にして高石へと向かった。高石市の劇団アプラの公演の撮影を撮る為に。

アプラの撮影は今回で5回目になる。出演者はもちろん、裏方で支えるスタッフの人たちや観客まで強い団結があって、公演は毎回とても盛り上がる。今回は泣かせる芝居だった。撮りながら泣けてくる。そして少し笑える。2時間の公演中、ずっとずっとシャッターを切り続けた。指が痛い。
出演者は100パーセント以上の力を出し切ったと思う。それは観客からの鳴り止まない拍手を聞くとわかる。ぼくはただシャッターを押すだけで、出演者でもスタッフでもない。なのに心の中に湧いてくる達成感は何なんだろう。とても清清しい気持ちにさせられる。
本当に嬉しい。こんな公演を撮れるなんて。

まっさらな心で僕は家へ帰る。明日からは何でも出来るような気がする。オーツカさんの結納とアプラのミュージカル。何のつながりもないモノだけど、このふたつの撮影をさせてもらったことで大げさに言えば明日からの生き方が変わるかも知れない。

そんな濃密だったこの一日。今日会ったすべての人にありがとう!!

20080316.jpg


20080314

20080313.jpg


今度撮影する予定の高石市のミュージカル劇団「アプラ」の稽古を見に行った。本番が数日後に控えてることもあり、緊張感がみなぎっている。

ぼくはその緊張の輪のすこし外側から稽古を眺める。

アプラの劇団員たちは舞台での表現者を目指して夜、この場所へ集まる。昼間は別のさまざまな顔を持つ生き方をしているが、劇団の中ではベテランも子供もみな平等だ。100パーセント以上の力を求められるし、決意が試される。少しでも気が緩むと容赦ない声が飛ぶ。

そんな中、誰もが前を向く。観客に心と体を使った表現が届くように。
誰もが自分を信じ、仲間を信じ舞台に立つ。

ぼくはそれに応えなければならない。
ぼくの表現方法はカメラがすべてだ。
写真を通して持てる力をすべて出す。それ以上の力を出す。
そうして初めてアプラの人たちの気持ちを正面から受け止めることが出来る。

本番は一度きり。自分を信じてシャッターを切る。そんな覚悟。

20080309

20080309.jpg


季節が変わったと実感すする日が年に何日かある。
今日がまさにそんな日で、暖かい日差しの下春の日を実感した。

今日の結婚式は兵庫県川西市の多田神社。市街地から離れた静かな場所に佇む歴史ある神社です。
境内は静寂。あまりに静寂。街中で暮らすぼくはその静けさが新鮮に感じる。
玉砂利を踏む音、木々を揺らす風の音、鶯の鳴き声、近くを流れる渓流の音。すべては自然の中にある。その中に身を委ねる心地よさ。

今日の主役、シンイチロウさんとチカさんはとにかく仲が良い。
打ち合わせの時、話をしたのはチカさんだけだったのだが、会話の中でシンイチロウさんの話題が途切れることがなかった。チカさんにとってシンイチロウさんは自慢の旦那さんなんだ。
シンイチロウさんはチカさんの事を、とても大切にしている。「チカちゃん」という呼び方の中にそんな気持ちがこもっていると感じた。いつもいつもチカさんのことを見ている。
こんな2人は50年たっても80年たっても、仲の良い夫婦でいることだろう。

ふたりは「和」がよく似合う。
境内やそのまわりで写真を撮っているとすごく絵になる。4つの眼がレンズを見つめ、ぼくはただシャッターを切るだけだ。

多田神社で神前式のあと、チカさんは振袖に着替えて親族と共に食事へ向かう。宝塚の山の上の料亭での食事会。
20名の親族のなかで笑い声が弾ける。会話のひとつひとつが思いやりに満ちている。
大阪平野を一望できる窓の眺めは、次第に鮮やかな夜景へと移り変わる。星も見える。

全部が全部、最高だった。
最高に楽しかった。
そして出来上がる写真も最高のものになるだろう。
春の日のウェディング。