ケープ・ライトのdiary

20130620



こんにちは。
はじめまして。4月からケープライトに仲間入りした、モモちゃんこと古川です。
先日、美容師のみなさんと私たちケープライトで東北プロジェクトと題して、ボランティアと観光も兼ねて宮城県の石巻と気仙沼へ行って来ました。
私はケープライトに仲間入りしたばかりなので未経験でしたが、昨年もこのチームで東北に来ていたそうです。

2011年3月11日、私はテレビにうつる映像を呆然と見ていただけで、なかなかリアルに感じられず私に何が出来るかもわからないまま、またいつもの生活が繰り返されていました。
私も東北に行くことが決まって、「私が行くことで何の役に立つのか?」「被害に会われたみなさんにどんな言葉をかけられるのか?」それと、なんだか「怖い」という思いもあってなかなか気持ちが前に進みませんでした。

でもやっと、何か役に立てないか?と思って募金くらいしかできなくてモヤモヤしていた自分がこのプロジェクトに参加することができました。
東北は怖いところでも遠いところでもなく、出会ったみなさんがとっても近く感じられて優しく出迎えてくれるあったかいところでした。


人生初の飛行機にドキドキワクワクしながら降り立った東北1日目。
この日は美容師チームが中心となって老人ホームを訪ねてカットのボランティアです。

綺麗に手入れされた青々とした田んぼと青空が広がる老人ホーム、のどかで静かな空気が流れる中チョキチョキと髪の毛を切る音とおじいちゃんおばあちゃんやスタッフのみなさんの話し声と笑い声が響きわたって、なんだか心がほわーっとあったかくなって優しい気持ちになりました。

おじいちゃんやおばあちゃんたちは私たちにいろんな話をしてくれました。
老人ホームでの生活のこと、若かった頃のこと、震災の時のこと。
私たちはカメラを持っておじいちゃんおばちゃんとお話しながらゆっくりシャッターをきりました。


2件目は青空カット。
太陽がぽかぽかと照って風が吹きぬけるところ、おばあちゃん達がぞくぞくと集まってこられて次から次へとカットをしていきます。

髪の毛がさっぱりして笑顔も倍増したみなさんを見て、私たちも爽やかな気持ちになりました。




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今回の東北でたくさんの人たちに出会いました。

昨年、お世話になったという食堂「海岸亭」のオーナー、オノデラさんに会いに気仙沼へ。
みんなを「おかえり!」と出迎えてくれて、とっておきの料理を出してくれました。

オノデラさんは私たちに震災当時のこと、それからのこと、私には想像もできないくらいの貴重な話をたくさん話してくれました。



2日目で行った気仙沼での光景は忘れられません。

街は一面津波で家やお店も流されて、家が建っていた跡が残っているだけでした。
ひと気も少なく、観光客がぽつぽつ。
息を飲みました。
言葉がなかなか出て来ません。

地元の人たちの生活があった場所にはシロツメクサが綺麗に咲いていました。

途中立ち寄った復興商店街で働いている人たちは、「1年前とほとんど変わってないでしょ。」と。
私が目の当たりにした風景も、テレビの画面に流れていた光景とあまり変わりありませんでした。

復興することの難しさを思い知らされました。


オノデラさんや復興商店街の方に教えていただいた山に登りました。

山の頂上まで行くと気仙沼が一望できます。
その街にあるはずだった生活を想像するととても辛く悲しい気持ちになったし、そこに家がない違和感や津波の恐怖感を強く感じました。


東北に来る前は「何も出来ないんじゃないか?」と思っていたけど、東北に来ることで地元の人たちと触れ合って少しでも共感して、離れていても思いを寄せることが大事なんだなぁ、ということに気付かされました。

いろんな経験をした東北の人たちはみなさん前向きで明るくて私たちよりもイキイキしています。
私ももっといろんなことと向き合って強く生きていかなきゃな、とたくさんの元気をもらいました。
東北をすごく遠くに感じていた2年間をとても後悔したと同時に、これからはもっともっと心を寄せていきたいと東北をとても身近に感じることができました。



この旅で、心を前向きにさせてくれた東北のみなさんに感謝しています。
両手を広げて待っていてくれたみなさんに感謝しています。
出会ってくれたみなさんに感謝しています。


また来年、「ただいま!」と東北に行きたいです。




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古川百代

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「ハート型の集合写真を撮りたいんです!」

お客様が打ち合わせの最中にそう言ってiPhoneの画像を見せてくださった。

それは海外で撮影されたウェディングの一コマ。

画像を見ると広ーい芝生の上で新郎新婦とゲストがハート型の輪になって並んでいます。芝生の後ろにはお花畑や緑の山並みが。

こんな風景、いったい日本のどこに行けばあるのだろうか?

もちろんお客様もそれは承知のうえで

「こんな場所どこにもないですよね?」

「これ全部モデルさんを呼んで撮ったのかも知れないですし難しいですよね・・」

そんな、「無理です!」って言われると思い込んでいる様子。


ぼくはじーっっと写真を見ながら考えました。


「これを撮るのは広い場所が必要だな・・」

「たくさんの人をハート型に並べるには時間がかかるだろうな」

「ちゃんとお客様は指示通りに並んでくれるだろうか」

心配事ばかりです。。


でも、ひとつひとつの心配事をクリアすると、ひょっとしたら成功するかもしれない。

幸い会場のプランナーさんに聞いてみると
「やってみましょう!!」と力強い言葉が返ってきて、「ハート型集合写真プロジェクト」
はスタートしました。






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まず、挙式後に集合写真を取れる場所を確認。
海外のような鮮やかな芝生があって、成功すると美しい写真になりそうです。

でも、撮影ポイントに立って分かったのは樹の枝が張り出していて広いスペースが確保できない
ということ。50名の人が並ぶには狭すぎる可能性があります。

とりあえずビニール紐をハート型にして芝生に置いてみました。
地上から見ると全体像がわからないし、上から見ると相当イビツ。
うーん、やはり難しい・・・



アトリエに帰ってみんなでミーティング。
どうすれば早く綺麗なハートが作れるかを考えました。


ポイントになるところにレンガを置くこと

レンガは目印からぼくの歩数で何歩と、あらかじめ決めておく

レンガを起点にロープを貼ってゆく。

人が多いと思ったら2列で並んでもらう。

人が並び終えたら素早くレンガとロープをはずす。
ロープは素早く取り除けるよう2本に分ける。

何度も話をしてイメージを作ります。

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そして当日、新郎新婦もハート型集合写真を楽しみにされています。
ぼくたちもプランナーさんも司会者さんも準備万端。

そして集合写真を撮る時間に・・・

「これから皆様全員で集合写真を撮影します」

「まずはじめにレンガを置き、それを元にハート型のロープを張ります」

「レンガはカメラマンの歩数で測ります。1歩、2歩・3歩。今3歩のところにレンガが置かれました」

司会者さんがゲストにわかりやすく説明して、ゲストの方も「ほー、面白いやん!!」と
乗り気の様子。

無事にロープを張ってその上に並んでいただきました。


そこから微調整。

カメラマンはケープ・ライトで最も絵心があるメーテル。

「その赤いワンピースのお客様、もう少し右側にお願いします。」

「ハートの谷の部分が少し人が多すぎます。もう少し上にも行ってください!」


お客様に細かい移動をお願いするのは負担が増えるし、できればしたくないのですが
これもハート型集合写真を撮影するため。

微調整を繰り返しながら、ゲストもぼくたちも心がひとつになって来ます。


そしてハートが完成。

シャッターを切る瞬間、曇っていた空から太陽が顔を出しました。

美しいハート型、太陽に照らされる人影、輝く緑、あふれる笑顔


想像以上の写真が完成しました。

「はいっ!ありがとうございました!最高の写真を撮ることができました!!」

メーテルがシャッターを切り終えた瞬間、自然と拍手が沸き起こりました。

心がひとつになった集合写真。

この写真はお客様にとっても宝物になるだろうし、僕達にとっても宝物です。

素敵な提案をしてくださったお客様、一緒になって作ってくださったゲストの皆様。

支えてくださったプランナーさん、司会者さん、本当にありがとうございました(^O^)


河田洋祐


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