ケープ・ライトのdiary

20120607







フルート奏者、大塚ゆきさんのレコーディングに立ち会ってきました。

大塚さんとは20歳のときからの友人でもあり、彼女の音楽家としてのプロモーション写真を
節目ごとに撮らせてもらっています。

そんな大塚ゆきさんが、この秋初めてのCDを発売することに。
そして、CDのジャケットデザイン&写真をぼくに任せてくれました。

依頼を受けてからぼくの脳みその少なからずの部分はずっとそのデザインのことをずっと考えていて、
打合せも重ねてきていますし
風呂に入っていても、お酒を飲んでいても気がつけばそのことばかり考え続けていたりします。

きょうは大切な大切なレコーディングの日。

デザインに直接関係はないけれど、ぼくは現場の空気を感じておきたいと思い、
レコーディングに立ち合わせてもらう事にしました。

場所は琵琶湖のほとりのコンサートホール。お昼時を少し過ぎた時間にお邪魔しました。
音響が抜群のこのホールで大塚ゆきさん、ピアノの鈴木華重子さん、そして技術スタッフの方2名が
2日間かけて録音を続けています。

扉を開けて圧倒されたのが、ピンと張り詰めた空気。もちろん予想はしていたのですが
それをはるかに上回る4人の集中ぶりです。

「CDは一生残るものやから、妥協はしたくない」

大塚さんが話していたその言葉が頭の中でよみがえります。

息を合わせて、その瞬間に考えられる限り最良の音を追求して・・

いつも温和な表情の大塚さんからは想像できないくらい真剣な眼。
(コンサートの時の眼も真剣さが伝わるものだけど、この時はまた違った
質の光が差していました)

ひとつの曲を演奏して、録音を聞いて、直すべきところを話し合ってまた演奏。
それを何度も何度も繰り返します。

ぼくは息を詰めて一連の作業を間近で見続けました。

この現場に立ち会うことができて良かった。レコーディング中に写真なんて撮れないし
ビジネスとして考えれば、この一日では何の成果も出ないから無駄な時間になってしまうと
怒られるかもしれないけれど、
CDのデザインを作って行く上で、音が生まれる瞬間に一緒にその場に居ることができたの
は何にも変えがたい体験です。

写真を撮るだけがぼくの仕事であるのではありません。
その人、そのモノの成り立ちを考えて
理解して、シャッターを切って、そこから生み出されるものがぼくの写真、ぼくの写真です。

カメラのシャッターを押すのは誰にでもできること。
でも写真を撮るとは被写体と心通わせるということ。

心通わせるための労力を惜しまず、これからもやってゆこう。

そんなことを改めて気付かせてくれた一日になりました。
大塚ゆきさん、関係者のみなさま、ありがとうございました。

音が出来上がったので、あとはデザイン。夏場はこの仕事に掛かりっきりになる予感。
よし、最高のものを作ろう。


河田洋祐

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