ケープ・ライトのdiary

20130918

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福岡で家族3人と合流。

ここからがこの度のクライマックスです。


僕達の目的地は鹿児島県肝付町。ここでイプシロンロケットの打ち上げを見るのです!


福岡から肝付まではむちゃくちゃ遠いです。

そこでこの日は鹿児島市内で一泊。翌日朝肝付へ向かいます。

肝付に着いたのはロケット発射の前日
ぼくたちはロケット発射場がある内之浦宇宙空間観測所に立ち寄りました。

ここにはすでに明日のロケット発射が待ちきれない人たちが大勢訪れて思い思いに写真を撮っていました。

肝心のイプシロンロケットは建屋に守られて見えなかったものの、宇宙大好きのとおの8歳は大喜び。明日が楽しみだね~なんて話して宿へ向かいました。


そしてロケット発射当日。

ぼくたちは志布志の宿を朝5時に出てロケット発射のパブリックビューイングが行われる内之浦漁港を目指しました。

6時半に到着。この時間なのに漁港は多くの車が止まっていて屋台も営業を始めていました。
小さな子供もいるし、若い人もいるし、おじいちゃんおばあちゃんもいるし、報道関係だろう大きなマイクやカメラを持った人もいます。もうすっごいお祭りが始まるようなワクワクした雰囲気。


ロケット発射は午後1時45分。

それまでの長い時間、岸壁で朝食を食べたり砂浜で水遊びをしたり、屋台巡りをしたりして過ごしました。車も人もみるみる増えて、パブリックビューイングの大きなスクリーンの前は人でごった返しています。

1時20分、

ぼくたちはその人混みを避けて岸壁の上でロケット打ち上げを見ることに。

前日までのどんよりした天気が嘘のように空は真っ青。

じりじり差し込む太陽の下、ぼくたちは汗を流しながら発射の瞬間を待ちました。


港内の放送はカウントダウンを始めました。

90、89、88・・・

20、19、18


もう瞬きするのも我慢です。呼吸だって忘れてしまいそう。

ロケットの発射なんて生まれて初めて見るもの。

「大きの音がするのだろうか?」

「炎とかも見えるのかな?」

さまざまなことを考えてしまいます。

港にはカウントダウンの声が響きます。


5,4,3,2,1・・・


・・・・


・・・・

カウントが1を過ぎてもロケットの姿は見えません。

「なんで?」

「なんで?」

とおのは心配になって大きな声を挙げるし、ぼくも妻も頭のなかには「なんで?」という
ことしか考えられません。


大勢の群衆も空を見上げたまま誰一人動きません・・・


そんな時間が何分か続き、放送が入りました。


「本日のロケット発射は延期となりました」


信じられない。

もう、天気も最高だし、昨日話したJAXA 職員の方も「ここまで来れば明日の発射は間違いないですよ」と自信満々だったのに。


「嘘!なんで」


とおのは叫ぶし、僕達だって同じ気持ち。



でも、これが事実。

岸壁から見下ろせる駐車場からは車が一台、また一台と帰ってゆくのが見て取れます。


「残念だけど中止は間違いないみたいだし、僕達も帰ろうか」

家族4人、ロケットが飛ぶ筈だった空を何度も振り返って車に乗り込みました。



志布志からのフェリーが岸壁を離れる瞬間、とおのもみなとも泣きました。

それはロケットの発射が見られなかったことについてではなく、この楽しかった夏の日々が終わってしまうと
わかっていたから。

フェリーに乗れば翌朝には大阪へ着いてしまいます。


ロケットの発射は結果的に見れなかったけれど、それはそれで良かったのではないかと思います。

予定通り見れていたら「一瞬やったね。」とか「意外と小さかったね」なんて思っていたかも知れない。

発射が予定通り成功して当たり前だと思っていただろう。

でも、ロケットの打ち上げってそんな簡単ではないことが分かったし、もし何年かあとロケット発射を今度こそ見ることができたなら、その時の感激は計り知れないものになるはず。

楽しみは先に取っておきなさいということだと思いました。


ぼくたち家族のこの夏最大の思い出は、強い太陽の下、汗を流しながら凝視した空となだらかな山の稜線です。

誰が見ても平凡な風景だけれど、その中には言い表せない感情が写り込んでいます。



イプシロンロケットはその後9月14日に無事発射が成功しました。おめでとう。いつかこの目で見に行きたいです!



河田洋祐

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