ケープ・ライトのdiary

20080812

北海道からの帰り道。妻と娘を先に帰して、ぼくはつかの間の一人旅を楽しむ。
函館から1時間30分。長いトンネルを通って到着した場所は青森。
ぼくはこの場所でゆっくりとした一日をすごした。

【三内丸山遺跡】

三内丸山遺跡は僕にとってディズニーランドのような場所だ。
5000年も前に人々がこの土地に暮らし、大都市として機能していた。

朝の早い時間、この場所を訪れた。

広い。ただ広い。この足元に5000年前の人々が眠っているのだ。
(当時から北海道や本州の南側とも交流があった大都市だったようなので、ひょっとすると梅田や東京くらい賑やかな場所だったのかも知れない。)
文字もなく、ビールもなく、テレビや写真もない(当たり前やね)そんな縄文時代、人は何を思って暮らしていたのだろうか。

強かったんだろうな。
そう、強靭だったんだろう。

考えてみればぼくの体なんか全くのひょろひょろで。

現代のオリンピックに縄文人が出場したら、重量挙げなどは間違いなく金メダルだろう。体操も結構良い所まで行くんじゃないだろうか・・・

そんな想像を巡らして歩くのは楽しい時間だ。
ミッキーマウスもアトラクションもないけれど、5000年前にタイムスリップできる三内丸山遺跡、
スバラシイ!!

【三厩駅】

昼過ぎから列車に乗ること2時間。三厩を目指す。

2003年夏、1ヶ月かけて東北を旅した事があって、そのとき津軽半島の一番北、三厩駅に立ち寄ったのを覚えている。

駅の周りには数件の家しかなく、ただ静かな駅だったが、待合室に花が飾ってあった。
駅員なのか近所に住む人なのか、誰かが頻繁に取り替えているようで、花瓶に生けられている花は小さいけれど生命力があった。
それはこの駅を利用する1日十数人のために生けられた花だ。美しいと思った。

5年振りに青森に来ることになり、再び三厩駅の花を見たくなった。

一日6往復しか走らないローカル列車の旅は開放感に満ちている。
列車に冷房がないので窓を全開にして走る。ぼくは子供のように窓から顔を突き出し体いっぱいに空気を吸う。吹き抜ける風は8月とは思えない爽やかさだ。

田んぼの中や林の中、そしてトンネル。時には海辺を眺めながらの爽快な旅を存分に楽しんで終点、三厩に到着する。

あの花はあるのかな・・・少しドキドキする。

待合室。ん、ん、んっ!

あったあった。椅子などの配置が変わっていて戸惑いはしたけれど、花は以前と変わらない存在感で窓際に置いてあった。
5年振りに再会できたのだ。あの日と同じように生命力があって美しい花だ。誰かが毎日大切に置いているのだろう。なんて豊かなんだろうと思う。

人は歳を取るにつれ、思い出にひたる時間が長くなる。
そのひとつひとつの思い出は人間にとっての宝物だ。

そう思いながら5年ぶりの待合室で感慨にひたる。

帰りの列車は一時間後だ。


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